春の色が満開の今日この頃、旅に出るのにうってつけの季節です。今日ご紹介する釜山の旅行スポットは、今まさに春の色で満開の、釜山の「島々」です。最近、釜山の旅行者の間でホットスポットとされている「影島」をはじめ、松島や乙淑島に出かける春の旅!それらの島で2泊3日間、ゆっくりと釜山の春を満喫してみましょう!
- カンカンイ芸術村
- ヒンニョウル文化村
- ヒンニョウルトンネル
- 絶影海岸散策路
- 太宗台
春の風が吹く釜山の島へ出かける旅の初日は、影島から始めよう。影島の旅の玄関口はカンカンイ芸術村だ。チャガルチ市場の向かい側にある影島区大平洞一帯は、韓国ではじめて近代的な造船所がつくられた場所だ。船をつくり、修理するための造船所がいまだにその命脈を保っているが、その一つにカンカンイ芸術村も数えられる。巨大な船が底を露わにして修理を受けている姿は、船人でないとなかなか目にすることのない光景のはずだ。
カンカンイ芸術村から車で5分の場所にあるヒンニョウル文化村では、外国のリゾート地のようにエキゾチックな風景が広がっている。急傾斜の坂に軒を連ねる色とりどりの家々、大型船が悠々と浮かんでいる青い海は、わざわざ影島まで足を運ぶ価値のある風景と言える。路地裏の至る所で見られるピンク色の花が、春の訪れを存分に感じさせてくれる。
ヒンニョウル文化村を下りたところには、海岸に沿って遊歩道が整えられている。影島の旧名が付いた「絶影海岸遊歩道」だ。ヒンニョウル文化村から出発し、ヒンニョウルトンネルと中里港を経て太宗台入口まで約10kmも続くが、奇岩怪石に覆われた海岸絶壁を歩くのは、なかなかスリルがあって面白い。遊歩道の途中にある展望台からは、日本の対馬までもがくっきりと見える。
影島の旅の最終コースは、太宗台だ。鬱蒼と生い茂った森と海岸の絶景が調和し、釜山を代表する旅行スポットとして長い間愛されてきた。春になると桜やモクレン、椿などがあちこちで咲き乱れ、春の香りが漂う。入口からタヌビ列車に乗って移動すると、疲れずに済む上に、影島灯台、展望台、太宗寺などを短時間で回ることもできる。4月末までは、観光客向けに30%割引イベントが行われるというから、是非この機会にタヌビ列車に乗ってみよう。
釜山大橋の近くに、最近眺めの良いホテルが多くオープンしている。影島にはプライベートが守られる離れの宿も多く、ここを拠点にして宿を決め、旅のスケジュールを組むのも良い。
- 松島海水浴場
- 松島クルム遊歩道
- コブク島
- 海上ロープウェイ
- 岩南公園
- 松島龍宮吊り橋
釜山の島への旅、その二日目は松島に行ってみよう。松島の旅のスタート地点である松島海水浴場は、1913年に開場した、韓国初の公設海水浴場だ。
最近ではロープウェイなど周辺が整備されたことで、観光客の間で新名所として注目を集めている。とくに岩南公園まで1.6㎞も続く海上ロープウェイは、松島が一望できるビュースポットとして定着し、多くの観光客を松島に呼び寄せている。
松島クルム遊歩道も人気スポットだ。床の一部は透明なガラスでできているため、波のうねる海上を歩いているかのようなスリルが味わえる。「松島」という名称の由来となったコブク島も、見逃してはならない。クルム遊歩道の途中にある小さな島のコブク島は、竜神の娘と漁師との切ない恋物語が伝わっている場所だ。観光名所となったコブク島には、説話の登場人物の銅像が立てられていて、観光客の目を引く。
松島吊り橋とコブク島の景色を楽しんだ後は、海上ロープウェイに乗って岩南公園へ行こう。ロープウェイから下りて停留所から出ると、すぐ岩南公園へと繋がる。1億年前に形成された堆積岩と恐竜の足跡などが残されている岩南公園は、一時期軍事保護区域とされ、一般の人は出入が統制されていた。そのため、都心では珍しく、太古からの自然の生態系が今も保たれている。春の花が満開する4つの森遊歩道は、爽やかな春の薫りの中で癒しのひと時を過ごすのに最高の場所だ。
松島の旅の最終コースは、松島龍宮吊り橋だ。松島海水浴場の名物だったコブク島吊り橋を、岩南公園前の東島に移設し、復元したもので、松島の奇岩絶壁と海が一望できる。何より東島が一周できるように設計されているため、様々な方角から釜山の海と海岸の風景を鑑賞することができる。松島海水浴場は近頃、客室の窓から海が見渡せるオーシャンビューのホテルが次々とオープンしていて、とても人気が高い。料金もリーズナブルなため、松島で泊まりながら釜山を旅する人が増えている。
釜山の島の旅、その三日目のコースは乙淑島だ。まだ開発の手が及んでいない乙淑島は、渡り鳥の楽園となっている。川と湿地に覆われているので鳥にとって安息の地となり、毎年多くの渡り鳥が乙淑島で冬を過ごしている。
乙淑島を横断する道路を起点に、北には体育施設が、南にはとくに施設はなく、公園や生態探訪路が整えられている。乙淑島の南の旅は、ピクニック広場から始めるのがおすすめだ。広い芝生を中心に、遊歩道と憩いの場が作られている。草花園では一年中色とりどりの花が咲くため、観光客も思わず足を止める。ちょうど今頃は、新芽が出ている木々に包まれ、みずみずしさに満ちている。
洛東江河口エコセンターを過ぎて小径に入ると、渡り鳥飛来地への旅が始まる。果てしなく広がるススキの原の間に見える木々は、すべて黄緑の色を帯びている。春の風に揺れてざわめくスキの音を聞きながらゆっくり歩いていると、いつの間にか頭がすっきりして、心が洗われる気分になる。あてどなく歩くと迷子になってしまうほど、乙淑島の南は広大だ。地図を見しながらどこまで来たか確認しながら移動しないと本当に迷ってしまう。乙淑島のすぐ隣にある鳴旨新都市には、リーズナブルな価格で泊まることができるブティックホテルが多い。スターフィールドなどのショッピングセンターやおしゃれなカフェも多く、鳴旨で一泊し、西釜山を楽しむのも粋で良いはずだ。